AGAとは?原因・症状・治療法を現役薬剤師がわかりやすく解説

AGAとは?原因、症状、治療法を現役薬剤師がわかりやすく解説 AGA概要

薄毛や抜け毛に悩む男性の多くが直面するのが「AGA(エージーエー)」です。最近ではテレビCMやインターネット広告でも頻繁に耳にするようになり、認知度は高まっています。しかし「名前は知っているけれど、具体的に何なのかは分からない」という方も少なくありません。

本記事では、AGAとは何か、その原因や症状、治療法や予防法までを詳しく解説します。

現役薬剤師の鈴木です。AGA治療のキモは「予防」です。
一度抜けた毛はなかなか生えてきません。なので、いかに抜け毛を予防するかが勝負です。
AGA治療薬の効果も、この予防に主眼を置いています。


AGAとは何か 男性型脱毛症の正式名称 成人男性に多い進行性脱毛症
発症時期 思春期以降に開始
40代で約半数が悩みを抱える
進行パターン
M字型、O字型、U字型
放置すると確実に進行

AGAとは?その定義と特徴

AGAとは Androgenetic Alopecia(男性型脱毛症) の略称です。成人男性に多くみられる進行性の脱毛症で、思春期以降に発症することが一般的です。

  • 額の生え際が後退していく「M字型」
  • 頭頂部が薄くなる「O字型」
  • 両者が合併する「U字型」

といった進行パターンが特徴的で、放置すると少しずつ薄毛が広がっていきます。日本人男性では成人の約3人に1人がAGAを発症するとされ、40代以降になると半数以上が薄毛の悩みを抱えているといわれています。


AGAの主な原因
男性ホルモンDHT
テストステロンが5αリダクターゼで変換 毛根の成長期を短縮させる
遺伝的要因
酵素活性度やDHT感受性
父親、母方祖父の薄毛との関連
生活習慣
直接原因ではないが進行を促進
食生活、睡眠、ストレス、喫煙

AGAの原因

AGAは一時的な抜け毛やストレス性の薄毛とは異なり、男性ホルモンと遺伝が主な原因です。

1. 男性ホルモン「DHT」の影響

男性ホルモンの一種であるテストステロンが、体内の酵素「5αリダクターゼ」によって変換されると「ジヒドロテストステロン(DHT)」になります。このDHTが毛根の毛乳頭に作用すると、髪の成長期が短縮し、十分に育つ前に抜け落ちてしまいます。

この5αリダクターゼを邪魔する薬が、いわゆるAGAの飲み薬です。代表的なのはフィナステリドやデュタステリドですね。

2. 遺伝的要因

「5αリダクターゼの活性度」や「DHTに対する毛根の感受性」は遺伝によって決まる部分が大きいとされています。父親や母方の祖父が薄毛である場合、その子や孫もAGAになりやすい傾向があります。

3. 生活習慣の影響

直接的な原因ではないものの、食生活の乱れや睡眠不足、ストレス、喫煙などはAGAの進行を早めるリスクがあります。


AGAの症状と進行パターン
初期症状
抜け毛の増加
髪が細くなる
生え際、頭頂部の減少
M字型進行
額の両端から後退
アルファベットM字型
O型進行
頭頂部から円形に地肌が透けて見える
U字型進行
M字型とO型が合併
額から頭頂部全体

AGAの症状と進行パターン

AGAの特徴は「進行性」であることです。何も対策をしなければ少しずつ進み、次第に薄毛が目立つようになります。

初期症状

  • 抜け毛が増える
  • 髪が細くなったと感じる
  • 生え際や頭頂部の毛量が減る

進行パターン

  • M型(生え際後退)
    額の両端から後退し、アルファベットMの形に見える。
  • O型(頭頂部薄毛)
    頭頂部から円形に地肌が透ける。
  • U型(複合型)
    M型とO型が進行し、額から頭頂部全体が薄くなる。

これらは「ハミルトン・ノーウッド分類」という国際的な基準で段階的に評価されます。


AGAの治療法
AGAは自然治癒しない、適切な治療が必要である
内服薬
フィナステリド
デュタステリド
ミノキシジル内服
外用薬
ミノキシジル外用薬
頭皮に直接塗布
毛母細胞を刺激
自毛植毛
後頭部の毛を移植
定着すれば半永久的
再生医療
PRP療法
幹細胞治療

AGAの治療法

AGAは自然に治ることはなく、適切な治療が必要です。日本では以下の治療法が主流です。

1. 内服薬

  • フィナステリド:5αリダクターゼを阻害し、DHTの生成を抑制
  • デュタステリド:フィナステリドより広範囲の酵素を抑える
  • ミノキシジル内服:血流改善作用により発毛を促す

2. 外用薬

  • ミノキシジル外用薬:頭皮に直接塗布し、毛母細胞を刺激して発毛を促す

3. 自毛植毛

後頭部や側頭部のAGAの影響を受けにくい毛を移植する方法。定着すれば半永久的に生えるのが強み。

4. 再生医療

PRP療法(自己血液から抽出した成長因子を注入)や幹細胞治療も注目されています。


AGAの予防法
完全防止は不可能だが進行を遅らせることは可能
栄養バランス
タンパク質、亜鉛、ビタミンを意識した食事で髪の成長をサポート
頭皮ケア 低刺激シャンプーで清潔を保ち、紫外線対策
禁酒禁煙

AGAの予防法

AGAは完全に防ぐことはできませんが、生活習慣を整えることで進行を遅らせることは可能です。

  • 栄養バランスの良い食事:タンパク質・亜鉛・ビタミンを意識
  • 良質な睡眠:成長ホルモンの分泌を促す
  • ストレス管理:自律神経やホルモンバランスを整える
  • 禁煙・節酒:血流を改善し毛根に栄養を届けやすくする
  • 頭皮ケア:低刺激シャンプーで清潔を保ち、紫外線対策を行う

まとめ
AGAは進行性で自然治癒しない疾患である
早期診断、早期治療が最も効果的な対策
AGAは進行性
主原因はDHTと遺伝
男性ホルモンと遺伝的要因が中心
治療の選択肢は豊富
内服薬、外用薬、植毛
生活習慣改善も重要

まとめ

AGAとは「男性型脱毛症」であり、原因は男性ホルモンと遺伝が中心です。進行性であるため放置すれば確実に薄毛が進みますが、早期に治療すれば十分に改善が可能です。

  • AGAは進行性で自然治癒しない
  • 原因はDHT(男性ホルモン)と遺伝
  • 症状はM字型・O字型・U字型に進行
  • 治療は内服薬・外用薬・植毛・再生医療など
  • 生活習慣の改善が予防につながる

「もしかしてAGAかも」と感じたら、早めにクリニックで診断を受け、適切な治療を始めることが最も効果的な予防策です。

私がとても信頼しているDrが福島市でAGA治療をしているので、最後にご紹介します。
久津医院の久津由紀子先生。とても気さくで話しやすいDrなので、福島で治療をお考えの方々は是非ご相談ください。

早期受診が鍵
もしかしてAGAと感じたら
早めにクリニックで診断を受け、適切な治療を始めることが最も効果的
次回はAGAの原因を徹底解説 男性ホルモンと遺伝の仕組みについて詳しく解説する

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