AGA治療法まとめ|内服薬・外用薬・植毛・再生医療を現役薬剤師が徹底解説

AGA治療法完全ガイド 現役薬剤師が徹底解説 内服薬、外用、植毛、再生医療 AGA概要

「薄毛が進んできた」「抜け毛が止まらない」――そんな悩みを抱える多くの男性が直面するのが AGA(男性型脱毛症) です。
放置すると確実に進行しますが、現代では 科学的に根拠のある治療法 が多数存在します。

この記事では、AGAの主な治療法(内服薬・外用薬・自毛植毛・再生医療) を徹底的に比較・解説します。
自分に合った治療法を見つけたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

現役薬剤師鈴木です。
AGAの特徴はなんといっても、後戻りできないこと。
進行を予防することが肝心です。一度すすんだ頭皮のハゲは後戻りしません。
後退した生え際に後戻りなし」そう覚えてください!

AGA治療とは? ― 原因に基づく科学的アプローチ

AGA治療の現状
多くの男性が直面する薄毛の悩み 抜け毛が止まらない
生え際の後退
つむじの薄毛進行
これらAGAの症状には科学的根拠のある治療法が多数存在します

AGA治療の目的は「抜け毛を抑制し、発毛を促進する」こと。
根本原因は 男性ホルモンDHTの作用 にあるため、その働きを抑える薬が基本治療となります。

また、AGAは進行性のため、早期治療・継続治療が成功の鍵です。


1. 内服薬によるAGA治療

内服薬によるAGA治療
フィナステリド(プロペシア)
もっとも有名なAGA治療薬
DHT生成を抑制
抜け毛進行を阻止
効果実感には3~6か月
日本皮膚科学会推奨
フィナステリド(プロペシア)の副作用
性欲減退、EDが稀に報告

フィナステリド(プロペシア)

最も有名なAGA治療薬で、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する効果があります。

  • 効果:抜け毛の進行を抑える
  • 作用機序:5αリダクターゼⅡ型を阻害し、DHT生成を抑える
  • 服用期間:効果を感じるまで3〜6か月
  • 副作用:性欲減退、EDなどが稀に報告

AGA治療の「第一選択薬」として、日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨されています。


デュタステリド(ザガーロ)

フィナステリドよりも広い範囲の酵素を抑制できる、より強力な薬です。

  • 効果:フィナステリドに比べ高い効果、DHTを約90%抑制
  • 作用機序:5αリダクターゼⅠ型・Ⅱ型の両方を阻害
  • 副作用:フィナステリド同様だが、発現頻度はやや高め

進行が速い人やフィナステリドで効果が弱い人に向いています。

余談ですが、デュタステリドは前立腺肥大症の治療薬として日本国内でもよく使用される医療用医薬品でもあります。
全く同じ成分ですが、AGA治療薬としてよりもかなり低価格で処方されます。しかも保険がきくので自己負担額はAGAで利用するときと比べられないくらい低いです。ジェネリックであれば1錠約10円程度です。(AGAであれば10~20倍くらい)

2. 外用薬によるAGA治療

ミノキシジル外用薬

世界で最も使用されている発毛促進薬。
日本では「リアップ(大正製薬)」などの市販薬としても有名です。

  • 効果:血管拡張作用により毛根への血流を促進
  • 用法:1日2回、頭皮に直接塗布
  • 副作用:かゆみ、かぶれ、初期脱毛など

ミノキシジルは「発毛を促す薬」であり、内服薬(フィナステリド等)と併用することで相乗効果が期待できます。

ミノキシジル外用と5αリダクターゼ阻害薬は、効果の範囲が全く別です。
つまり、併用で単純に発毛効果が高くなります。

3. 内服と外用の併用治療

AGA治療の主流は、「抜け毛を抑える薬(内服)」と「発毛を促す薬(外用)」の併用です。

治療法目的代表的な薬剤
内服薬DHT生成抑制(脱毛予防)フィナステリド、デュタステリド
外用薬血流改善・発毛促進ミノキシジル外用薬
併用治療抜け毛抑制+発毛促進プロペシア+リアップ など

多くのクリニックではこの「併用療法」を基本プランとして推奨しています。


4. 自毛植毛(外科的治療)

薬では改善が難しい場合、自毛植毛(じもうしょくもう) という外科的手法が選択肢となります。

自毛植毛とは?

後頭部や側頭部など、AGAの影響を受けにくい毛根を採取し、薄毛部に移植する手術です。

メリット

  • 自分の髪を使うため拒絶反応がない
  • 一度定着すれば半永久的に生える
  • 薬をやめても定着部分は維持される

デメリット

  • 費用が高い(100〜300万円程度)
  • 一定のダウンタイム(腫れ・赤みなど)が必要
  • 医師の技術によって仕上がりが変わる

代表的な方法には「FUE法(メスを使わない)」と「FUT法(切開して移植)」があります。


5. 再生医療によるAGA治療

再生医療によるAGA治療
最新治療
PRP療法
自己血液から血小板を抽出
成長因子が毛母細胞活性化
自己血由来なのでアレルギーリスクが小さい
PRP療法によるAGA治療の費用は1回10~20万円程度
細胞培養上清療法
ヒト幹細胞由来の成長因子注入
発毛+頭皮再生
将来性の高い最新治療
個人差がある

近年注目されているのが、再生医療を応用したAGA治療です。

PRP療法(自己血液治療)

自分の血液から抽出した血小板を頭皮に注入し、
成長因子(PDGF・VEGFなど)が毛母細胞を活性化させます。

  • メリット:アレルギーリスクが少ない
  • デメリット:効果には個人差があり、費用も高額(1回10〜20万円)

幹細胞培養上清療法

ヒト幹細胞から抽出した成長因子を頭皮に注入。
再生医療として将来性が高く、発毛+頭皮再生の両方を狙える最新治療です。


6. 治療費の目安

治療法費用相場(月額)備考
フィナステリド約5,000〜8,000円継続的な内服が必要
デュタステリド約7,000〜10,000円効果は強いが副作用に注意
ミノキシジル外用約5,000〜8,000円市販・クリニック両方あり
併用治療約10,000〜15,000円最も一般的な治療法
自毛植毛100〜300万円永続的な効果
再生医療10〜20万円/回最新の治療法

7. 治療開始のタイミングと注意点

AGAは「進行性」かつ「治療が早いほど効果が出やすい」病気です。

治療の最適なタイミング

  • 抜け毛が増えたと感じたとき
  • 生え際・つむじの地肌が透け始めたとき
  • 髪のハリ・コシがなくなったとき

これらの初期サインが出た段階で医師に相談すれば、進行を止め、髪を取り戻せる可能性が高いです。


8. まとめ|AGA治療は「早期・継続・併用」が鍵

  • AGAの基本治療は 内服薬(フィナステリド・デュタステリド)+外用薬(ミノキシジル)
  • 改善が難しい場合は 自毛植毛や再生医療 が選択肢
  • 費用・効果・リスクを理解して、自分に合った治療法を選ぶ
  • 早期治療と継続治療 が成功の最大ポイント

AGAは進行する病気ですが、正しい治療を続ければ改善の可能性は十分にあります。
「まだ大丈夫」と思っている今こそ、早めに行動することが最大の予防策です。

福島県でAGA治療をお考えの方々に私が信頼するDrをご紹介します。
久津医院さん。ゆっくり相談できるとても優しい女医先生です。

次回は「AGA予防に効く食べ物と栄養素|薄毛を防ぐ食生活」についてご紹介します。