AGAは遺伝する?親が薄毛だと発症リスクは高いのか現役薬剤師が徹底解説

AGAは遺伝する?親が薄毛だと発症リスクは高いのか AGA概要

父親が薄毛だから自分も将来ハゲるのでは…」
そんな不安を感じたことはありませんか?

AGA(男性型脱毛症)は日本人男性の3人に1人が発症するといわれていますが、
その大きな要因のひとつが 遺伝 です。

とはいえ、親が薄毛だからといって必ず自分も薄毛になるわけではありません。
この記事では、AGAと遺伝の関係・遺伝の仕組み・発症リスクを下げる方法を科学的に解説します。

AGAと遺伝の話では、実の父親と母方の祖父AGAかどうかが目安になります。
実母は例えAGAになりやすい遺伝子型だったとしても女性なので発症しません
自分が遺伝子を引き継いでいる男性の祖先を見ると、自分の将来がわかります


1. AGAは遺伝する? ― 答えは「はい、ただし条件付き」

遺伝によって引き継がれる特徴
男性ホルモン
ホルモンの働きが強い体質
DHT感受性
毛根がDHTに敏感に反応する
頭皮環境
髪が抜けやすい頭皮特性
これらの特徴を引き継ぐことでAGA発症の確率が高くなる

AGA(Androgenetic Alopecia)の“genetic(遺伝性)”という言葉が示す通り、
AGAには遺伝的要素が強く関与しています。

ただし、薄毛そのものが遺伝するのではなく、
「薄毛になりやすい体質」が遺伝するというのが正確な表現です。

つまり、遺伝によって

  • 男性ホルモンの働きが強い体質
  • DHT(ジヒドロテストステロン)に敏感な毛根
  • 髪が抜けやすい頭皮環境

といった特徴を引き継ぐことで、AGA発症の確率が高くなるのです。


2. 遺伝によって決まる「5αリダクターゼ活性」と「感受性」

AGAの根本メカニズム
テストステロン
男性ホルモン
5αリダクターゼ
変換酵素
DHT
脱毛の原因物質
遺伝が決める2つの要素
5αリダクターゼの活性度
酵素の働きが強いほどDHT生成が増加
毛乳頭のDHT感受性
DHTに敏感な毛根ほど脱毛しやすい
この2つは遺伝子によって決まり、親から子へ受け継がれる

AGAの根本原因は、男性ホルモン「テストステロン」が酵素「5αリダクターゼ」により
ジヒドロテストステロン(DHT)」へ変換されることです。

DHTが毛根の「毛乳頭細胞」に作用すると、
髪の成長期が短縮し、抜け毛が増加します。

遺伝が関与する2つの要素

  1. 5αリダクターゼの活性度
     この酵素の働きが強いほど、DHTが多く生成される。
  2. 毛乳頭のDHT感受性
     DHTに敏感な毛根を持つ人ほど、脱毛が起こりやすい。

この2つは遺伝子によって決まるため、親から子へと受け継がれます。


3. 父方・母方どちらから遺伝するのか?

父方、母方どちらからAGAは遺伝するのか?
母方の影響が大きい理由
アンドロゲン受容体(AR遺伝子)はX染色体上に存在する。男性は母親からXを受け継ぐため、母方の遺伝的影響を強く受ける。
「母方の祖父」がカギ
DHTの影響を受けやすいかは母方から伝わるX染色体で決まる。「母方の祖父がハゲていると危ない」は科学的根拠がある。

一般的に「母方の祖父がハゲていると危ない」と言われることがあります。
これはあながち間違いではありません。

理由:遺伝子は母方経由でも伝わる

DHTの影響を受けやすいかどうかは「アンドロゲン受容体(AR遺伝子)」によって決まります。
この遺伝子は X染色体 上に存在します。

男性は「XY染色体」を持ち、母親からX、父親からYを受け継ぐため、
母親の遺伝的影響を強く受けやすいのです。

家系AGAリスク
父親が薄毛中程度(直接影響あり)
母方の祖父が薄毛高リスク(X染色体経由)
両方が薄毛非常に高リスク

ただし、遺伝だけでなく「生活習慣」「ストレス」「頭皮ケア」も大きく関係するため、
遺伝=運命というわけではありません。

遺伝はとても複雑で、ともすれば偶然の要素も含まれます。両親ともにハゲ家系だったとしても、あなただけがフサフサはあり得るのです。結構不利な戦ではありますが・・・

4. AGAが遺伝する確率

AGAが遺伝する確率
複数の研究によると、AGAの発症リスクは以下のように報告されています。

両親ともに薄毛の場合 → 約80%以上がAGAを発症

父親または母方の祖父が薄毛 → 約60%前後

両方フサフサ → 約20〜30%程度

つまり、親の薄毛はリスクを高める要因ですが、絶対ではないということです。
環境要因を整えることで、発症を抑えることは十分可能です。

複数の研究によると、AGAの発症リスクは以下のように報告されています。

  • 両親ともに薄毛の場合 → 約80%以上がAGAを発症
  • 父親または母方の祖父が薄毛 → 約60%前後
  • 両方フサフサ → 約20〜30%程度

つまり、親の薄毛はリスクを高める要因ですが、絶対ではないということです。
環境要因を整えることで、発症を抑えることは十分可能です。


5. 遺伝以外に影響する要因

遺伝以外に影響する要因
AGAの進行は遺伝50%、環境50%で決まる。生活習慣も大きな影響を与える。
食生活の乱れ
脂質、糖質の多い食事は皮脂分泌を促進し、頭皮環境を悪化させる。

遺伝に加え、以下のような「生活習慣因子」もAGAの進行を早める原因になります。

要因内容
食生活脂質・糖質の多い食事は皮脂分泌を促進
睡眠不足成長ホルモンの分泌が低下し、髪の再生力が落ちる
ストレス自律神経やホルモンバランスを乱す
喫煙血管収縮により頭皮への栄養供給が悪化
運動不足血行不良で毛根への酸素供給が低下

このように、遺伝+生活環境の組み合わせでAGAの発症・進行が決まります。


6. 「親が薄毛=自分も薄毛」ではない理由

親が薄毛=自分も薄毛ではない
50%は自分でコントロール可能
最新の研究では、AGAの発症はいd年50%、環境50%と報告されている
たとえ親が薄毛でも、適切な対策で発症を遅らせる、防ぐことが出来る。
栄養バランスの良い食事
頭皮環境を整える
健康的な生活習慣

最新の研究では、**AGAの発症は遺伝50%・環境50%**といわれています。
つまり、残り半分は自分の努力次第でコントロール可能ということです。

たとえ親が薄毛でも、以下のような対策をとれば発症を遅らせる・防ぐことが可能です。

  • 食事で髪に良い栄養を摂る(タンパク質・亜鉛・ビタミン)
  • 頭皮環境を整える(低刺激シャンプー・マッサージ)
  • ストレスを溜めない生活
  • 禁煙・節酒
  • 十分な睡眠

7. AGAを予防するためにできること

AGAを予防するためにできること
遺伝的リスクを持っていても、早期対策を行うことで発症を防げるケースは多いです。

予防の基本3ステップ

生活習慣の改善
 血流とホルモンバランスを整える。

頭皮ケアの徹底
 清潔・保湿・紫外線対策で環境を整える。

医薬品・サプリの活用
 フィナステリド・デュタステリド(DHT抑制)や亜鉛・ノコギリヤシサプリで補助。

また、20代〜30代のうちに **専門クリニックで遺伝リスクを診断(DNA検査)**しておくのも有効です。

遺伝的リスクを持っていても、早期対策を行うことで発症を防げるケースは多いです。

予防の基本3ステップ

  1. 生活習慣の改善
     血流とホルモンバランスを整える。
  2. 頭皮ケアの徹底
     清潔・保湿・紫外線対策で環境を整える。
  3. 医薬品・サプリの活用
     フィナステリド・デュタステリド(DHT抑制)や亜鉛・ノコギリヤシサプリで補助。

また、20代〜30代のうちに **専門クリニックで遺伝リスクを診断(DNA検査)**しておくのも有効です。


8. まとめ|AGAは「遺伝するが防げる」

AGAは「遺伝するが防げる」
AGAは 遺伝による発症リスクが高い病気

特に「母方の祖父」からの遺伝が強く影響

しかし、生活習慣・頭皮ケアで進行を遅らせることは可能

早めの予防・治療で見た目年齢を保てる

つまり、**「遺伝=運命」ではなく、「遺伝=傾向」**です。
親が薄毛でも、正しい知識とケアを行えば、AGAの発症を防ぎ、健康な髪を維持することができます。
  • AGAは 遺伝による発症リスクが高い病気
  • 特に「母方の祖父」からの遺伝が強く影響
  • しかし、生活習慣・頭皮ケアで進行を遅らせることは可能
  • 早めの予防・治療で見た目年齢を保てる

つまり、「遺伝=運命」ではなく、「遺伝=傾向」です。
親が薄毛でも、正しい知識とケアを行えば、AGAの発症を防ぎ、健康な髪を維持することができます。

いかがでしょうか?
AGAは遺伝的影響を受けること、ただ、生活習慣改善など、できることもあること。
伝わりましたか?
お爺さんがハゲているからといって諦めないでくださいね。
もし、AGAの治療をお考えでしたら、くれぐれもクリニック選びは慎重に。
怪しげな美容医療業者に騙されないよう注意してください。

最後に著者鈴木が信頼するクリニックの紹介です。福島でAGA治療に真摯に向き合っているDrです。
久津医院