意外と知らない薬局薬剤師の仕事、メリットデメリット、適性

薬剤師




薬局で薬剤師として働くとは、どういうことでしょうか?

薬局で働く薬剤師の仕事内容とは?本当に理解していますか?

こんにちは。合同会社YAKUDACHI代表の鈴木重正です。

私は薬局を経営しながらコンサルタントとしても活動しています。

薬局への就職、転職が多くの薬剤師にとっては簡単だからか、薬局で働く薬剤師の仕事自体が簡単だと勘違いされてしまいがちですが、ちゃんと働くには結構、ハイレベルなスキルが求められます。

この記事では、そんな知られざる薬局薬剤師の仕事内容、メリットやデメリット、薬局薬剤師への向き不向きについて明らかにしていきます。

この記事の対象読者:薬局への就職、転職を考えている方

この記事を読んで薬局薬剤師の仕事の魅力に気づいていただき、やりがいある仕事として、職業の選択肢の一つに加えて頂ければ幸いです。

薬局薬剤師とは

そもそも薬局薬剤師とはなんでしょうか?
深く、正確に理解しなければ年収などの表面的な情報に頼ることになります

薬局薬剤師の定義

はじめに薬局薬剤師の定義とはなんでしょうか。薬局薬剤師と言うと広義には漢方薬局や零売薬局の薬剤師も含みますが、今回は保険調剤を主とする薬局薬剤師について、法律や官公庁の見解を見てみましょう。

「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」

薬剤師法第1条

○ 保険調剤は、健康保険法等の各法に基づく、保険者と保険薬局との間の「公法上の契約」による契約調剤である。
○ 保険薬局及び保険薬剤師であるということは、健康保険法等で規定されている保険調剤のルール(契約の内容)を熟知していることが前提となる。
○ 保険薬剤師が保険調剤を行うにあたっては、保険調剤のルールを遵守する必要がある。

厚生労働省「保険調剤の理解のために」より著者抜粋

薬剤師、薬局薬剤師については上記のように定義されています。

いわゆる調剤薬局は保険薬局である以上、そこで働く薬剤師は保険薬剤師であるというところがポイントのようですね。

さすがJohn。鋭いね。
一般的な商取引ではお客さんが、お金を全額払うけど、保険調剤は健保が7~10割を支払うので、保険調剤のルールに従って調剤する必要があるんだ。

医療人として患者さんにベストな医療を提供しようと思っても、保険で認められなければお金が貰えないってことね。

その通りだね。Stephanie。
多くの患者さんが理解し難いのが、まさにこのポイントで、自分がお客さんだから、自分に決定権があると勘違いしちゃってることが多いよ。

薬局薬剤師の仕事内容

薬局薬剤師の仕事内容は以下の通りです。薬局によっては順番が異なる場合もあります。

  • 処方箋受付時の各種確認、処方内容鑑査
  • 調剤
  • 調剤内容鑑査
  • 患者さんへの投薬(服薬指導)
  • その他雑務

処方箋受付時の各種確認、処方内容鑑査

内容チェック

患者さんが薬局に処方箋を持って入ってきた場合、まず初めに薬剤師がその処方内容を薬歴と合せて確認します。

その際に、今回の調剤についても患者さんと話し合います。

単純な処方箋の誤記載や誤処方などはこのステップではじかれ、疑義照会されるので作り直しなどの手間がかからず効率的です。

調剤

乳鉢乳棒

調剤は一般的に薬剤師の仕事として思い浮かぶ最もメジャーな業務です。

錠剤PTPシートを取りそろえたり、各種軟膏、シロップの混合、散剤の計量混合などが主な調剤です。

現在は機械化や事務スタッフへの業務移管が進んでおり、どんどん薬剤師の関与は少なくなっている分野と言えます。

ただし、作業自体は薬剤師の手を離れても、その責任は依然としてあるため、注意が必要です。

調剤内容鑑査

出来上がった調剤の内容を鑑査します。錠剤の錠数や散剤の包数、重さなど細かな単純作業になりますが、医薬品の場合には生命にかかわる為、重大な仕事の一つです。

また、ここで言う鑑査とは処方箋通り安全に正確に調剤がされているかどうかの鑑査です。

処方箋自体が患者さんに適当かどうかの鑑査は受付時と投薬時に行われています。

患者さんへの投薬(服薬指導)

患者さんへ出来上がった薬を渡します。

その際に使い方や注意すべき副作用などを伝えます。

処方内容によっては患者さんから情報を聞き出す必要が出てくるため、個々の患者さんに応じた柔軟なコミュニケーションスキルが求められます。

最も薬剤師の能力の違いが出るプロセスになっています。

薬局薬剤師のメリットデメリット

この章では薬局薬剤師のメリットやデメリットを他の薬剤師職種と比較してみましょう。

薬局病院Dgsメーカー
生涯年収
勤務地の自由度
勤務時間、休日
若年層の給与
転職しやすさ

薬局の特徴は勤務形態の自由度にあります。日本全国どこにでもありますし、運営会社も個人薬局から上場企業まで多種多様です。

年収水準はあまり期待できそうにないですね。

確かに生涯年収は多職種よりも低い傾向がありますが、若いうちに高い傾向も見られます。また、勤務地によっては1000万プレーヤーもいるので、侮れませんよ。

薬局薬剤師への向き不向き、注意点

薬局薬剤師には、いや、全ての職業には向き不向きがあります。この章では薬局薬剤師に向いている人、向いていない人や薬局で働く際の注意点を転職前の職業別に見ていきましょう。

もし、自分自身がどんな職業に向いているかわからない方には、自己分析をお勧めします。下の記事をご参照ください。

https://yakuzaishi-dokuritsu.com/blog/pharmacist-independence-self-analysis-2/

ドラッグストア→薬局へ転職を考えている場合

ドラッグストアから薬局への転職を考えている人に、基本的には薬局が向いていない人はいません。

ドラッグストアで培った接客スキルは薬局では患者さんへの接遇スキルとなって大いに活用できます。

また、販売コンクールなど、ドラッグストアでの拡販イベントでお客さんへの声がけに慣れていることも、薬局で患者さんにジェネリック医薬品を勧める場合や在宅調剤を勧める場合など、活躍の機会は多いと思います。

ただし、ドラッグストア出身の方が薬局に来て、違和感を感じるとすれば指揮命令系統でしょうか。各薬局の責任者は概ね管理薬剤師を兼務しています。

つまり、法的に経営者に意見具申ができる立場です。

これは、ドラッグストアの店長職とは結構、雰囲気が異なり、本社の指示に対する反応はドラッグストアの頃よりも鈍く感じるかもしれません。

ドラッグストアでエリアマネジャーなどの複数店舗の管理職であった方などは薬局に来て、初めは苦労するかもしれません。

病院→薬局へ転職を考えている場合

病院薬剤師は薬局へ最も転職しやすい職業と思われます。薬局での業務内容の大部分は病院の調剤業務と重なっていますし、Drコミュニケーションに関してはもちろん、病院時代に慣れているはずです。

ただし、病院出身者で薬局で活躍できないパターンもあります。それは、前職の病院のやり方に固執してしまう場合です。

病院薬剤部へは、地域の薬局から多くの問い合わせがあり、答えていた経緯があるためかもしれません。

病院から薬局へ転職された薬剤師の中には、薬局で指導的な話しぶりで、その薬局のやり方を批判する方が見られます。

どこから転職してこようとも、新人であるうちは、まずはその職場のやり方を覚えて、周囲に認められてからでないと、先に批判から入ると周囲に受け入れられません。

MR→薬局へ転職を考えている場合

MRから薬局へ転職を考えている場合、一番大きなハードルは(向き不向き以前に)給与です。

恐らく、全ての年代においてMR職は薬局薬剤師よりも高収入なので、MRから薬局へはそもそも転職数自体が少ないと思われます。

ただし、早期退職や嘱託などMRとしての雇用がなくなった後に薬局に流れてくる方がいます。

確かに調剤手技など身についていないハンデはありますが、コミュニケーション能力の高さは薬局でも役立ちます。

また、処方元のDrと上手くコミュニケーションをとってくれる存在として重宝されるかもしれません。

ただし、MR出身のかたで薬局に転職した際に、周囲から浮いてしまう方がいます。

特に前職を嘱託になって退職された方などに多いですが「俺は昔はすごかった」が多い人です。

MR時代に銀座で豪遊していた話やボーナスをウン百万貰っていた話は、薬局ではウケません。

多くの薬剤師はMRが給料高いことを知っていながら、薬局を選んで働いているので、イタイおじさんのレッテルが貼られることになります。

薬局薬剤師への就職、転職を成功させる

薬局の薬剤師への転職を成功させるためには、なにが必要でしょうか。私の考える条件はシンプルに以下の二つです。

  • 自分に合った良い薬局を選ぶ
  • 年収は少なくともキープ、できれアップ

自分に合った良い薬局の選び方

自分に合った薬局を選ぶには、大前提として、自分自身の棚卸が済んでいなければなりません。

しっかりとした自己分析(参考リンク)により、自分自身の考え方や物事の捉え方を把握すること。自分の持つスキルを正確に理解している事が前提です。

そのうえで、薬局に求められるスキルや成長の望めるスキル、得られるやりがいを考慮して、はじめて自分に合った薬局を選ぶことができます。

給料をアップして薬局へ転職する

しっかりとした自己分析、スキルの棚卸しや、各薬局の分析、理解が済んだら、あとはお金を大事にしましょう。薬局薬剤師の仕事に対する保険点数はほぼ全国共通です。あなたに提示される給与会社があなたをどれだけ欲しているかの重要な指標になってきます。

もし転職サイトを利用するのであれば、高収入案件に強い転職サイト転職お祝い金の高額な転職サイトを利用しましょう。

薬局薬剤師に関する理解は深まりましたか?

最後まで読んでくださってありがとうございました。あなたの薬局に対する理解が深まったとしたら幸いです。

現在、薬局を取り巻く環境はまさに激変。遠隔服薬指導、電子処方箋、2025、アフターコロナ、アンサングシンデレラ。

世間のイメージする薬局は20年前、薬剤師のイメージすら10年前のそれかも知れないくらい、凄まじい勢いで変化しつつあります。

そんな面白い時代の薬局に一人でも多くの志高い薬剤師が飛び込んできてくれることを心待ちにしています。

なお、YAKUDACHIではそろそろ引退して余生を楽しみたい、もしくは後継者をお探しの薬局経営者様、独立志望の薬剤師様を支援しております。是非、お気軽にお問い合わせください。

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